イモの茎は美味しい!

 サツマイモの茎の部分。
 これを食べます。
 

SONY DSC

  老母に聞くと、戦時中(せんじちゅう、この言葉もめっきり聞かなくなりました)はよく、サツマイモの茎葉を汁物に入れて食したそうです。薄~い塩味だけで、「味は?って聞かれても、どういったらいいのか、不味いとかそれ以前の・・」という返事です。

 SONY DSCいい時代になったから、でもあるまいが、美味しいです、 イモの茎。
 だから、農産物直売所では「イモの茎」がよく売れていきます。
 一本一本、たくさん皮を剥かねばならないので、手間がかかります。手間賃が入っていないとしか思えないほど安いな-。そういいながら買ってきました。

イモの茎の形に合わせてじゃこ天を細長く切って炒り煮にしてみました。それぞれのテクスチャーの違いがいい感じです。
今日の炒り煮は、じゃこ天多め(*^_^*)。

SONY DSC

Posted in 【里山美術館-夏】 | Leave a comment

アオガエル・・・・昔の農書「物紛(もののまぎれ)」をひもとく

アマガエル
アイラインを引いたような目元がぱっちりして可愛らしいカエルです。 

 土佐の農書(農業経営の心得や技術を書き残した書物)の「物紛(もののまぎれ)」には
牛馬の飼い方として
 「冬季間、・・・・・・馬の皮がはがれたときは、生のアオガエルを草に包んで毎食与える」とあります。

 この書は江戸時代の篤農家(知識があり高い農業技術を持ち、人徳のある方)が書いたれっきとした技術書で、今でも役立ちそうなことがいっぱい。 
 「皮がはがれたとき」とは、皮膚の病気かビタミン不足を表しているのでしょう。
        

 とはいえ冬季
そんな時期にどうやってアオガエルを捕ってくるのか
 しかも、どうやって馬に飲ませるのか。

 馬の大きな歯の間から必死に這い出てこようとするアオガエルの姿まで妄想し・・・・
謎は深まるばかり。
 

 雨雲の下で嬉しそうなアオガエルに
馬に飲まれなくてよかったねーなんて、言ってみたい。

SONY DSC

Posted in 【里山美術館-夏】, 農書の中の生き物たち | Leave a comment

仁淀川 八田堰(はたぜき)

 仁淀川の河口から少しさかのぼっていくと、堤防の上を走る道路からこんな風景が見えてきます。SONY DSC
  都会の方にはピンとこないかもしれませんが、水をいったんここで堰き止めて落差を利用して田畑に導く、つまり「農業用の取水堰」です。

SONY DSC

 

八田堰は河口に近い大河に堰を作るという難事業で、慶安元年~承応元年(西暦1648~1652年)の4年(5年という計算もあります)をかけて完成した土木工事です。 戦国時代が落ち着き、各藩は一気に国づくりに取り組みます。日本の国土、とりわけ平野部は湿地と川の中。ですから水との戦い、水の制御が肝要で、この頃は農業土木の一時代でした。治水(ちすい)という言葉が今よりもっと重みをもっていたでしょう。
 SONY DSC重機のない時代はもっぱら強制的にかり出された村人の人力で行われ、それはそれは過酷な労働だったと言い伝えに残ります。

今はのどかな川の景色。
堰をさかのぼる魚を狙って、サギが旋回します。
SONY DSC

 

 

 

 

 

 

 

 

 今は水田で稲の生育真っ最中。
 取り入れた水が田園に向けて流れ出すスタート地点では新緑の中、黒々と、うねるように豊かな水が走り出していきます。

SONY DSC

Posted in 【里山美術館-秋】 | Leave a comment

ナシの花満開

 山の斜面のナシ畑が真っ白に、朝日に輝いています。

 梨畑は棚仕立て。
 近づいて振り仰ぐと、吸い込まれそうな純白の花弁です。

 

 

 もしも山の中、一本の、満開の小さなナシの木があれば。

 桃李言わざれども下自ずから蹊を成す(とうりいわざれどもしたおのずからこみちをなす)。
 それは果実があるからだけでなく
 この花の美しさもあると思う。

 

 

 
 

 

 

Posted in 【里山美術館-春】 | Leave a comment

イタドリ(山菜)もいつもより早い

 今年早かったのは桜だけではないようです。
 今日は4月2日ですが、農産物直売所にもうイタドリが並んでいました。

 ちょっと、というか、かなり早い。いつもは4月中旬ごろかな?

イタドリは高知県特有の食文化として、他県の方には珍しがられることが多いです。 最近は、全国的に少しずつ食べられるようにもなってきたようにも聞きますが
そこは元祖高知県、機会があれば年中食します。年中食べるためには保存します。その方法もいろいろあります。

 

 保存方法の一つ「塩漬け&冷凍」はこちらへ→田舎旅見聞録「イタドリ(虎杖)を食す」

Posted in 【里山美術館-くらし】, 【里山美術館-春】 | Leave a comment

年々歳々花相似たり、人は・・・

 今年は桜が早かったですね。
 一面に散り敷いた桜を踏むのがもったいないような通勤路、通学路を新たなスタートにむけて歩いた方も多かったことでしょう。

 

 

Posted in 【里山美術館-春】 | Leave a comment

ミツマタの花

 ミツマタは楮(こうぞ)とともに和紙の原料として知られています。

 ミツマタは、その枝がかならず3つに分かれることから名付けられました。
 分かりやすいなー。
 こういう名前って大好きですね。

 黄色のミツマタの花が少しずつ開いていきます。
 ビロード状の蕾の質感が何か別の生き物みたいです。

 もう少しすると山村のあちこちで鮮やかな黄色い花の群れが見られるようになります。

Posted in 【里山美術館-春】 | Leave a comment

山の神祭りと「しとぎ」

 高知県四万十町中津川地区では、旧暦の1月17日に「山の神」のお祭りをします。
 
祠をきれいに掃除して、お祓いしたお札を納め、お供えをします。

 神事が終わったら、お供物を下げて、皆でいただきます。これを直会(なおらえ、なおらい)といいます。

 その際にいただくのは、「しとぎ」。
 ちょっと見たところは
お餅と似ていますが、もち米を搗くのではなく、水に浸した生米をつき砕いて、種々の形に固めます。餅粉を練る場合もあります。
 
餅の原型ではないかともいわれます。

 縁起物として分けていただくたき火であぶった「しとぎ」は、口に含むとお米の香りを強く感じます。お餅と団子の中間のようななんだか懐かしい食感です。

Posted in 【里山美術館-春】, 学び旅-風土、歴史、伝承- | Leave a comment

白菜の中から「白菜の花」登場

 和食のイメージがあり、日本在来のお野菜のように思える白菜。
 意外にも、今のような葉の巻いた白菜が日本に定着したのは明治以降だそうです。

 冬の間、鍋やお漬け物になって食卓を賑わせてくれた白菜にも春が来て、重なった葉っぱの中から花の蕾が登場しました。

 冬の厳しい低温にあたると、白菜の内部で細胞が変化して花芽が作られます。
 植物学の用語では、花蕾がこのように立ち上がってくることを抽苔(ちゅうたい)といいます。

 白菜の花は明るい黄色・・・・・coming sooon。

Posted in 【里山美術館-春】 | Leave a comment

シロバナタンポポ

 シロバナタンポポ(白花蒲公英、学名: Taraxacum albidum)とはキク科タンポポ属の多年生植物です。
 日本在来の種で、本州関東よりも西、四国、九州に分布します。

 四国の山村で育った方に聞くと、
「タンポポというものはずっとこのようなクリーム色のものだと思っていた」ので
鮮やかな黄色いタンポポを知ったとき、ちょっと驚いたとのこと。
 小さな日本列島なのに
 いろいろ違うんですね-。

タンポポは花びらに見えるひとつひとつが独立した小さな花。
シロバナタンポポは他のタンポポよりもその小花の数が少なめで、すっきりした姿です。

Posted in 【里山美術館-春】 | Leave a comment